ペットロス

ペットロスの私でも、いつかこの子を忘れる日が来るのだろうか

この記事をご覧になっている方は、今まさにペットロスに悩み、悲しみ、苦しんでいる方が多いことかと思います。

本当に本当に可愛がってきたペットの死を迎えるということは、想像を絶する悲しみに直面するということを、私自身も体験して思い知りました。

「病気になったからいつかお別れの時が来るのかもしれない」

「年を取ってきたから旅立ちの日も近いのかもしれない」

と、心の中でなんとなくしていた「覚悟」のようなものが、何て甘っちょろいものだったのかを思い知るほど、身を切られるような思いをしたのが、今から8年前のことでした。

長い年月が経った今、私自身ペットロス とどうやって向き合ってきたのか、どのような心情だったかを振り返ってみました。

ペットロス中・・・写真や動画を見るのも辛い

ひと昔前までは、ペットが亡くなると亡骸ごと近くの山や畑に埋葬したり、公営の施設で合同火葬をされてお骨が返って来なかったりということが通常でした。

しかし現代は、ペットも個別火葬をして、希望する家族は遺骨を手元に持って帰ってきて、自宅で供養をしたり、ペット専用の納骨堂や供養塔で供養をしてもらえるようになりました。

写真や動画の記憶媒体もとても発達して、いつでもペットの写真や動画を見て、当時の声や仕草を見られるようになっていることが、現代は恵まれているなぁととても強く感じています。

私の愛犬が亡くなる前まではまだまだガラケーが多い時代で、写真や動画を送るのにはパケット代がかかり、私を含め父や母もLINEを使っていなかったので、離れて暮らす愛犬の様子はたまに母が送ってくれる写真や、10秒くらいの動画で見るしかありませんでした。

それを何度も何度も繰り返して見ました。

無料でテレビ電話ができる今だったらどんなによかっただろう、耳が遠くなった愛犬にも、私の声が届くように何度もスマホ越しに名前を呼んだのだろうにと思います。

ペットを亡くされたばかりのときには、写真を見るのも辛い、動画なんてもってのほかという方も多くいらっしゃると思います。

今は目を背けたくなってしまうかもしれませんが、いつか少しずつ心が落ち着いた時に、鮮明にペットの姿を思い返すことができるツールがある現代に出逢えたことを、良かったと思える時が来るのではないでしょうか。

いつまでもこの子を忘れたくない・・・ペットロスの悲しみとの共存

大切なペットが亡くなった後も、私達家族は生きていきます。

毎日の学業や家事・育児・ご自身の健康維持や病気の治療・家族の介護など、忙しい毎日を送っていると、

「ペットを亡くしたあの時、あんなに悲しい思いをしたのに、ふとあの子のことを忘れている自分がいるのです。

これって私が薄情なのでしょうか? 本当は、ひと時たりとも忘れなくなんてないのに・・・」

と、ご自分を責められる方がいらっしゃいます。

私は、それは「その子を忘れた」ということではないと思います。

愛犬が亡くなってからずいぶん経ってからのことですが、私はふと気づいたのです。

今の私の考え方・選ぶこと・選ぶ道・価値観、それはすべて、愛犬と暮らしたあの時間があったからなんだ、と。

その事柄すべてが動物に関わっていることではなくても、無意識に私達がコトやモノを選んだり決めたりする価値観の中に、ペットと暮らしたことによって形成されたものの考え方が根底にあるだと思います。

文章にすると難しいですよね。

なので私は、「愛犬と暮らした記憶ごと、悲しみ事、すべて飲み込んでしまって、胃のちょっと上あたりに愛犬が今でも生きていると感じている」と表現しています。ですので、頭や心でなにか物事を決める時に、私の体の中にいる愛犬が何らかの形でか関わってくれていると思うのです。

そして、心が少し疲れてしまった時には、胃のちょっと上あたりにいるその子が優しい顔をして存在が大きく膨らむので、「会いたいな」と思って時々涙が出るのです。

「あの子が居ない」という耐え難い時間をこれから暮らしていかなくてはいけないと意識してしまうと、心がとてもつらく疲れてしまいます。「あの子と出逢ってからのあなた」は、あの子が見えなくなってもずっと続いていきます。「あの子と出逢ってからのあなた」は、まぎれもなく、あの子がくれた幸せや笑顔や思い出で出来ているのです。

毎日を暮らしている間に、ふとその子を意識しなくなる時間があるのはとても自然なことです。

でも、その子を忘れたわけではないのですよ。その子が、あなたの中に溶け込んでいるだけ、私はそう思っています。

新しい家族を迎えて・・・より濃くなった亡き愛犬との記憶

先代の愛犬が亡くなって4年後、偶然、身寄りのなくなったワンちゃんを引き取ることになりました。

大型犬で引き取り手が無く、「前にも同じ犬種を飼っていましたよね?」と声をかけていただいて、これも何かの縁なのかと思いその子を引き取ることにしました。

4年前までの記憶を呼び起こしながら再び犬と暮らし始めた我が家。

犬種は同じでも雌雄は違い、最期の記憶が老犬の介護だった私達家族にとって、久々の若いエネルギーに面食らう毎日でした。

決して前の子が良かったとか今の子が良いとかと比較しているわけではなく、「前の子の時はこうだったけど、この子は違うんだね。オスとメスでちがうけど、やっぱりちょっとした時の表情は似ているんだね。」と、前の子のことを具体的な映像の記憶として思い出さない日が無くなりました。

そして、今一緒に暮らす子への愛おしさも増しました。

「ずっとペットが居なかった我が家に、来てくれて本当にありがとう。」

悲しみに心が支配されてしまい、忘れていたのは、「ペットと暮らす幸せ」だったのかもしれません。

 

先代の子は、私が小学生の時から一緒に暮らしていて、きょうだいのような、親友のような存在でした。

今、自分自身が大人になって一緒に暮らしている子は、私にとって子供と同じような存在です。

先代の子がそうだったように、今暮らす子もその生涯を通じて、私達に何か大切なことを教えてくれたり、計り知れない幸せをくれています。だからこそ、愛情いっぱいに向き合って行きたいと思っています。

いつか、その子ともさよならをしなければいけない時が来たら、きっとそれまで向き合って見つめ合って来たその子も私の中に溶け込んで、同じ方向を見ながら、時には背中を押してくれたり、進むべき方向を教えてくれたりするのでしょう。

 

「忘れるのが供養」という言葉もありますが、私はそうは思いません。ずっと忘れたくなんてありませんから。

ただ、「あえて意識をして思い出す」ということがなくなることが、本当の意味でその子と魂が繋がった、と感じていられたらと思っています。

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コメント

  1. あくね より:

    3週間前に愛犬を亡くしました。これから長い時間をあの子が居ないまま生きていくのはとても辛いし、だんだんと日常を取り戻している自分も許せず、いつまでこの悲しみは続くんだろうと苦しんでいました。そんな時あの子が私の中に溶け込んでいる、という言葉を聞いてとても心が救われました。どれだけ幸せをもらっていたか思い出すこともできました。これからもあの子がずっと見守っていてくれると信じて生きていきます。本当にありがとうございました。

    1. fukufukuyama fukufukuyama より:

      あくね様

       この度は、コメントのご投稿をいただきまして誠に恐れ入ります。
       私どもで綴った言葉に、共感していただきましてありがとうございます。ご家族様にとって、少しでもお心の支えになりましたらと願っております。
       きっとそばで見守ってくれていますよ。私の中に溶け込んでいると思うと、姿かたちがあるときよりも、その子をより近くに感じられると思います。
       少しずつ、一歩ずつで大丈夫です。涙よりも笑顔で、思い出話をしてあげてくださいね。

  2. ルルナ より:

    私は、去年愛娘を経済的にも苦しく治療費が払えなく出来る限りの介護しか出来なく入院や点滴など毎日してあげることができなく仕事があるときは年老いた母に頼みながらも毎日介護しました。もうすぐ16才でした。声がでなくなり食事も赤ちゃんみたいに注射器でのんだりと介護して行くなか暖かい感じのなか過ごすことがきました。しかし最後は水に溺れるように亡くなりました。すごく怖くても耐えなくてはならない。命の活動が耐えるまではそばにいなくてはならなくそのためには、介護が必要で要りたくさんの幸せをもらったのにたくさんの恩返しができませんでした。

    しかし彼女に教えてもらえたのは、可愛いからだけでは飼えない!経済的にもしつけや色々な心配などもあるなか一生共に暮らす精神力そして、介護がきたときや亡くなってからの悲しみを乗り越えて供養と言う形をとりしばらく犬は控えるのも供養のためになると学びました。またいつかご縁とタイミングで再び犬を飼うことがあってもこのいちねんでしたが、3つの約束を果たせないと犬は飼えない!とつくつぐ学びました。しかしれなちゃんにあえて16年間共に暮らしまた、それを叶えてくれた生んでくれたママや家族のささえに感謝しています。時々寂しくなり悲しくなります。しかし元気だった頃の写真に癒されています。

  3. はっさく より:

    私も今ペットロスの状態です。ちなみに昨日亡くなりました(2月4日)ハムスターなのですが、痩せ細った身体や、外側からも見れる黒くなった臓器を思い出すと、今にも涙が溢れだします。お庭に埋めてあるのですが、やっぱりその近くを通ると涙がいつの間にか溢れていることがあります

  4. まつむらきよみ より:

    3週間前に愛犬がなくなりました。たくさんの病気、4回の手術そしてとうとう虹の橋を渡ってしまいました。まだ12歳だったのに、毎日お骨を見る度に涙、涙、いつもそばにいたのに、いつになったらこの悲しみは…

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