「虹の橋」という詩を知っていますか。「虹の橋」は、人間とペットとの別れが永遠ではないことを示唆する詩であり、多くの人々の心を慰める詩として、世界中で広がっています。
「虹の橋」という詩は、ペットが亡くなった後、彼らが「虹の橋」のふもとに集まり、大好きだった飼い主と再会する日を待っているという希望に満ちたメッセージを伝えています。ペットの死という深い悲しみを抱える人々にとって、悲しみを乗り越えるための心の支えとなり、希望を与え、ペットロスを癒す手段の一つとして広まっています。
この詩を心に留めることで、ペットとの絆を再認識し、彼らに対する深い愛情を思い出させてくれることでしょう。
愛するペットとの思い出を大切にしながら前向きに生きる力を得ることができることと思います。
この記事では、そんな「虹の橋」の由来や詳しい内容や「ペットロス」の克服法についても解説いたします。
ペットとの再会を願う詩「虹の橋」とは何か?
「虹の橋(Rainbow bridge)」とは、亡くなったペットたちが向かう場所をうたった詩です。
もとは英文でアメリカを中心に語られていましたが、インターネットなどの普及により広まりを見せ、現在では世界中で多くの人々に知られています。内容や解釈に多少の違いはありますが、私たち飼い主が命をまっとうして天国へ向かうとき、虹の橋で、先に旅立った愛するペットと再会でき、一緒に虹の橋を渡ることができると綴られています。
飼い主とペットが再び一緒になることを約束する象徴的な場所として、多くの人々の心に深く響き、ペットロスの痛みを和らげるための一助となっています。ペットたちはこの橋のたもとで健康な体を取り戻し、仲間たちと遊びながら飼い主を待つという、心温まるビジョンが描かれています。
どうして虹の橋の詩は広まったの?
「虹の橋」が作られた背景として、長らく不明とされていた詩の作者が、2023年にスコットランドの芸術家であり動物愛好家のエドナ・クライン・レキさんであることが分かりました。作者は19歳だった1959年に、愛犬の死を悼んでこの詩を書いたそうです。
この詩は作者が個人的な慰めとして書いたもので、家族や友人にのみ共有されていましたが、感動した友人たちによって拡散していったそうです。その後、1994年にアメリカの新聞の「Dear Abby」という有名なコラムで紹介されたことをきっかけに、世界中に知られるようになったそうです。
この詩は、ペットを失ったたくさんの人々を慰め、オンラインフォーラムやSNSを通じて急速に共有されました。個人的な体験や感情に強く訴える内容であるため、多くの人が共感し、自然と広がっていったのです。
また、虹の橋の詩は多くの言語に翻訳されています。これにより、文化や国境を越えて、世界中のペット愛好家に届くことができました。シンプルでありながら深いメッセージを持っていることから、ペットが死後も安らかな場所で待っているという希望を与える内容は、ペットを失った悲しみを持つ人々にとって慰めとなり、心の支えとなります。
メディアにも取り上げられるようになり、テレビや映画、書籍などで紹介されることで、さらにその存在が知られるようになったのです。これらのメディア露出が、詩の認知度を高め、さらなる広がりを見せる要因となりました。ペットロスの支援グループや動物保護団体がこの詩を紹介しています。
虹の橋の詩は、愛犬や愛猫、愛鳥、愛兎…ペットを愛するすべての人々の心を慰め、心に寄り添い、虹の橋での再会という希望を与えるとともに、その悲しみを少しでも和らげる手助けをしています。
虹の橋のたもと(ふもと)はどんな世界?
詩の中では、亡くなったペットたちが「虹の橋のたもと」といわれる特別な場所で、元気に遊びながら私たちとの再会を心待ちにしています。そしていつか私たちが旅立った時に、虹の橋で彼らと再会して、一緒に天国へ進むという希望に満ちた場所が虹の橋のたもとです。
「虹の橋」の詩を一部抜粋すると、たもとに広がる穏やかな風景の様子が書かれています。
”天国のすこし手前に
「虹の橋」と呼ばれる場所があります
この世界で生前、誰かと寄り添い、暮らしていた動物たちは、その命の灯りが消えたとき、
「虹の橋」のたもとへ行くのです
虹の橋のたもとには、緑が広がっていて、動物達はそこで駆けまわり、ともにじゃれあって、
楽しく遊んでいます
おなかいっぱいのごはんとお水、そして優しい太陽の日差しに溢れていて、みんながそのあたたかな場所でのんびりと暮らしています
病気にかかっていた子も、年老いた子も、みんな元気を取り戻し、
傷の痛みに苦しんでいた子もすっかり健康なからだを取り戻し、昔のようにそしてまるで夢のように、そこでは過ごしているのです”
ペットの死後の世界を想像してみましょう。例えば、病気や怪我で亡くなったペットや、最後にご飯が食べられなかったペットとの別れに対して罪悪感を抱いてしまったり、後悔をされているご家族が多くいらっしゃいます。そのような場合に「おなかいっぱいのごはんとお水、そして優しい太陽の日差しに溢れていて、みんながそのあたたかな場所でのんびりと暮らしています。病気にかかっていた子も、年老いた子も、みんな元気を取り戻し、傷の痛みに苦しんでいた子もすっかり健康なからだを取り戻し、昔のようにそしてまるで夢のように、そこでは過ごしているのです」といった虹の橋のたもとの情景を描くこの詩の内容は、ペットが無事に旅立ち、とても穏やかな環境で飼い主との「再会の日まで待ってくれている場所」として、ペットとの別れを経験し、後悔や強い悲しみを感じているご家族にとって、心が救われ深い安心感をもたらすのではないでしょうか。
ペットロス克服のきっかけとなる「虹の橋」から伝わるメッセージ
家族の一員であるペットの死に直面したとき、深い悲しみと喪失感に苛まれペットロスに陥ってしまわれる方も多いでしょう。
実際に私も愛犬を失いペットロスになり、「虹の橋」の詩と出会い、心を救われた一人です。
旅立ったペットのが虹の橋のふもとである安らぎの場所で待っていると信じることで、心の平穏を取り戻す希望・助けとなりました。ペットを失った悲しみを乗り越え、再会の希望を胸に前を向くための手助けとして「虹の橋」の優しい詩に触れることで心の中に溜まった思いを整理することができるのではないでしょうか。
虹の橋の詩を読む以外にできるペットロス克服法
ペットロスを克服するためには、虹の橋の詩を読むこと以外にもさまざまな方法があります。
ペットロスは、意気込んで克服できるものではありません。ゆっくり時間をかけて受け入れ、乗り越えていきましょう。ご紹介したいくつかの方法を組み合わせることで、ペットロスを乗り越え、新たな一歩を踏み出す手助けとなるはずです。
詩「虹の橋」は無料で見られる?
「虹の橋」の詩は、オンラインで無料で公開されていることが多く、特にペ
ットの追悼や慰霊に関連したサイトで見つけることができます。SNSやブログでも共有されることが多く、共感を呼ぶコンテンツとして広まっています。
弊社のホームページを含め、ペット霊園などのメモリアル関係の会社や動物病院のホームページでも、虹の橋の詩を無料で掲載している場合があります。これらの施設は、ペットを失った飼い主に対し、心の癒しを提供するために詩を紹介していることが多いです。さらに、ペットショップや動物保護団体のサイトでも、虹の橋の詩を無料で閲覧できることがあります。
書籍としての「虹の橋」の紹介
「虹の橋」は詩や物語としてだけでなく、書籍としても多くの方に愛されています。特にペットを失った悲しみを抱える人々にとって、心の支えとなる一冊として人気があります。ここでは、いくつかの代表的な「虹の橋」に関連する書籍を紹介します。
「約束~虹の橋のふもとでまたいつか~」著:ふくふくやま~いろんなペット向け~
ハードカバー絵本 「約束~ 虹の橋 のふもとで またいつか~」
「約束~虹の橋のふもとでまたいつか~」は、「虹の橋」の世界観をもとに、ふくふくやまが著した心温まる作品です。この書籍は、犬や猫のペットに限定されず、愛兎、愛鳥…さまざまなペットを飼っている人々に向けて書かれており、ペットの死を迎えた後の心の癒しをテーマにしています。豊富に描かれる優しい挿絵は、小さなお子さんから年配の方まで読む人の心に優しく寄り添います。
“涙のあとには笑顔になってこれからの人生を歩んで行ってもらえたら…。”との願いがこもったふくふくやまのオリジナルの一冊です。
「虹の橋」著:葉祥明 ~犬の飼い主向け~
次に、葉祥明さんによる「虹の橋」は、特に犬の飼い主に焦点を当てた作品です。葉氏の透明感のあるイラストと温かな文章は、愛犬を失った人々に深い慰めをもたらします。この書籍は、犬との別れを経験した人々にとって、心の中に新たな希望を灯す存在となっています。
「虹の橋」著:湯川れい子 ~犬・猫の飼い主向け~
湯川れい子さんの「虹の橋」は、犬や猫の飼い主に向けた作品です。湯川氏の言葉は、ペットを愛する全ての人々に寄り添い、喪失感を和らげる効果を持っています。彼女の書籍は、ビビットであたたかく、可愛らしい絵が描かれています。
これらの書籍は、それぞれ異なる視点から「虹の橋」のメッセージを伝えており、読者の心に深い感動を与えてくれます。それぞれが独特の魅力を持ち、ペットロスに悩まれている方を含め、ペットを愛するすべての人におすすめできる作品です。
詩「虹の橋」には続きが…「雨降り地区」とは?
「虹の橋」の詩は第1部から第3部まであることをご存知でしょうか。
もっともよく知られているのは前述の内容である第1部。第1部は虹の橋で動物と人が再会し一緒に橋を渡るまでのお話、第2部は「大切な誰か(家族)」がいない動物と人間が出会い、愛される幸せを知って虹の橋を渡るお話、そして第3部は虹の橋の入り口にある「雨降り地区」のお話です。
第3部は柴山弓子さんという日本人がホームページ上に公開した物語です。「雨降り地区」とは、虹の橋のたもとにはたどりまだ着けない、特別な理由を持つ動物たちがいる場所と言われています。冷たい雨に打たれている動物たち。その雨とは、愛する人が流す「涙」と言われています。
愛するペットを想ってずっと泣いていると、その子は「雨降り地区」から抜け出すことができないので、どうぞ涙を流さず愛するペットのことを想ってあげてくださいね、というメッセージが込められています。
どうしても涙が出てしまう家族の方にとっては「うちの子がいつまでも雨降り地区から抜け出せない・・・」と悲しみが増してしまうこともあるかもしれませんが、「雨降り地区から抜け出させるために私が泣いてばかりはいられない!」と前向きになる1つのきっかけにもなり得るかもしれません。
■「虹の橋」第3部 雨降り地区
幸せと愛の奇跡に満ちている、虹の橋の入り口には「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。そこではいつもシトシトと冷たい雨が降り、動物達は寒さに震え、悲しみに打ちひしがれています。そう、ここに降る雨は、残して来てしまった誰かさん、特別な誰かさんの流す涙なのです。
大抵の子は半年もしないうちに、暖かい日差しの中に駆け出して、仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らす事ができます。ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも…。でも、1年経っても2年経っても、ずっと「雨降り地区」から、出て行かない子達もいるのです。地上に残して来てしまった、特別な誰かさんがずっと悲しんでいるので、とてもじゃないけれど、みんなと楽しく遊ぶ気になれないのです。地上に残して来た誰かさんと同じ辛い想いをして、同じ悲しみに凍えているのです。
死は全てを奪い去ってしまうものではありません。同じ時を過ごし、同じ楽しみを分かち合い、愛し合った記憶は、あなたの心から、永遠に消え去る事はないのです。地上にいる特別な誰かさん達の、幸せと愛に満ちた想い出こそが、「虹の橋」を創りあげているのです。ですからどうか、別れの悲しみにだけ囚われないでください。彼らはあなたを幸せにする為に、神様からつかわされたのです。そして、何よりも大事な事を、伝えにやって来たのです。命の儚さと愛しさを。束の間の温もりに感じる、慈悲の心の尊さを。
その短い生涯の全てを以って、教えてくれるのです。癒える事のない悲しみだけを、残しに来るのではありません。思い出してください。動物達が残して行ってくれた、形にも、言葉にもできない、様々な宝物を。それでも悲しくなったら、目を閉じてみてください。「虹の橋」にいる、彼らの姿が見えるはずです。
信じる心のその中に、必ずその場所はあるのですから。
<参考URL>
https: //www.inori-orchestra.com/blog/nijinohashi3
ペットを亡くされた方へのお悔やみの贈り物としての虹の橋の絵本を
虹の橋の絵本は、お悔やみの贈り物としてペットを亡くされた家族の方の支えとなる1つの選択肢になっています。
ペットを失った悲しみは計り知れないものですが、虹の橋の物語はその心の痛みを和らげ、癒しの手助けをしてくれます。絵本という形で贈ることで、物語の持つ優しさを手に取って感じることができ、心に深く響きます。
絵本はシンプルでありながらも、愛するペットが虹の橋で幸せに過ごしているという希望を伝え、ペットを失った家族の気持ちに寄り添い心を癒してくれることでしょう。
また、絵本は小さなお子さんでも理解しやすく、家族全員で共有することができるのも魅力の一つです。ペットを失った経験はお子さんにとっても大きなショックとなるため、絵本を通じてその悲しみに寄り添うことができます。贈り物としての虹の橋の絵本は、単なる物語を超えた心の支えとなり、ペットとの思い出を大切にしながら、未来への一歩を踏み出す勇気を与えてくれることでしょう。
さらに、多くの虹の橋の絵本は、美しいイラストと共に心温まるストーリーが描かれているため、贈られた方が絵本を手に取るたびに、愛しいペットとの楽しい思い出がよみがえり、心の中でその存在が生き続けることでしょう。お悔やみの贈り物としての虹の橋の絵本は、悲しみを癒し、飼い主さんが少しでも早く笑顔に過ごせる日を迎え、未来に希望をもたらす素敵な贈り物となることと思います。