民間のペット火葬業者でペットの火葬を比較検討する際、
「どうして同じサイズのペットでもこんなに火葬の価格が違うのだろう?」
とお思いになったことのある方も多いのではないでしょうか。
ペット火葬の料金に含まれる主な内訳
各ペット火葬業者が設定している価格に共通して含まれる費用には、大きく分けて下記の3つがあります。
① 人件費
ペット火葬は、ペットの葬儀や火葬をサービス業です。
実際にペット火葬を執り行う人材の人件費がかかります。
② 設備費
設備費には、主に以下の費用がかかります。
- ペット火葬炉本体の価格
- 合同墓地や納骨堂等の施設
③ 光熱費
- 燃料代(火葬をする際の燃料・車での送迎や訪問のための自動車の燃料)
- 待合室等の設備や光熱費
④ 骨壷等の仕入れ価格
ペットを火葬した後、ペットのご遺骨をご家族様にお返しする「返骨」を行います。
返骨の際は、遺骨を骨壷にお納めします。骨壷は、陶器製のものや土に還すための木製や紙製のもの等、種類がいろいろありますが、それぞれ仕入れるための価格があります。
価格の変動要因
それでは、ペット火葬業者によって価格が変わる要因とは、何なのでしょうか。
① 葬儀、セレモニーの有無とその内容
ペット火葬業者によっては、火葬の業務のみを執り行う業者もありますが、火葬の前に葬儀や、セレモニーを行う業者も少なくありません。
葬儀には読経があるのか、その場合住職さんが来てくれるのかなど、セレモニーの内容によっても、価格が変動します。
ご家族のご意向に合うよう、セレモニーの有無や内容についても、検討するのが良いでしょう。
② 広告宣伝費
ペット火葬業者も、各地域に数社共存する現在で、自社を利用してもらうためには、利用者の目に止まらなければいけません。広告宣伝費も、ホームページの作成から、新聞や雑誌などの紙面媒体まで、形態も価格も様々です。
③ 業務仲介を挟んでいる業者
全国各地にペット火葬業者は存在しますが、電話での受付からサービスの提供までをすべてその会社内で完結する場合は、仲介を挟んでいない会社、ということになります。
一方、セントラルの受付がお客様のご住所をうかがって、提携を契約している各地の火葬業者にサービス提供の指示を出す場合は、仲介を挟んでいる会社、ということになります。このような場合、当然仲介の手数料がかかります。
もちろん、たくさんの広告宣伝費をかけていたり、仲介を挟んでいる会社でも、利用者が増えた分だけ適正にサービスを提供する規模があれば、価格を抑えることは可能でしょう。
一概に、「広告費をかけている・仲介業者がいる=サービスの値段が高い」というわけではありませんが、ペット火葬を依頼する会社がどのような形態で、サービス内容と価格が適正なのかは、見極める必要があります。
そうは言っても、「適正な価格っていくらなの!?」
ペット火葬業者は、公共料金のように水準となる価格がありません。美容室のようなものと思っていただければ、わかりやすいかと思います。
美容室に行って、みなさんはどこを見てその美容室のカット代が高い・安いと感じますか?
そこのお店の立地・清潔感・スタッフの対応・施術のレベル・予約が取りやすいかどうか・親身に髪の悩みを聞いてくれるか・・・
いろいろなポイントを総合して、「あぁ、このカット代は高かったな」「この価格は安かったな」と感じるのではないでしょうか。
ペット火葬業者も同様です。ペットを見送るたくさんの方に提供するサービスの形態や内容を、各社が思考を凝らして、価格を決定しています。
火葬を依頼した業者に支払った金額が「高い」と思うか「安い」と思うかは、火葬業者のサービスの内容やお見送りする姿勢で決まっていくのではないでしょうか。
後悔のない選択を
大切なペットの見送り、「高かったな」「安いところにして失敗した」と後悔したくはありません。
そうならないためにも、ペット火葬を比較する際は、数社に電話で問い合わせをして、電話対応や希望に沿った日時にしてくれるかなどの対応を見たり、過去にペット葬儀をした友人・知人にどこの業者が良かったか話を聞くのも良いでしょう。
ホームページの更新頻度なども、きちんと運営しているペット火葬業者かどうか見極める良いポイントになるかと思います。
ご家族が希望とするサービス内容を含んでいるのかどうか、そのサービスに見合った価格なのかどうか、きちんと運営している会社かどうか、そして、実際にペット火葬をした人の評判を総合して考えて、大切なペットのお見送りを、悔いのないものにしてください。
ペット火葬の料金ってなんでこんなに違うの?その2では、ペット火葬の料金表でよく目にする火葬の種類の違いについて詳しく説明しています。ご興味があれば、読んでみて下さいね。