1ペットの迷子札で助かった!
東日本大震災によって実際に被災され、ペットと離れ離れになってしまったケースでは、特に『迷子札』が役に立ったという話を聞きます。
皮下に埋めるタイプのマイクロチップはペットが無事、獣医のいる病院や行政の機関にたどり着いた際に初めて機械で読み取ることができます。
大きな混乱の中で、実際にマイクロチップに検出器をかざしてもらえたペットは幸運ですが、そのまま、民間のボランティア団体やご家庭に保護されるという形でペット達が迷子になるケースも多くあったようです。
このような時に、役立ったのは、名前や連絡先が実際に書かれた迷子札でした。ペットを保護してくれた人であれば、迷子札からすぐに連絡を取って飼い主の元へ帰ってくることができたそうです。
マイクロチップと比較して、個人情報を記載する点や、紛失する可能性がある点が迷子札のデメリットではありますが、
万が一の備えとして、愛するペットを救うために必要な一つです。
2ケージのしつけ、他の犬と仲良くできる協調性
東日本大震災の教訓から、災害時にペットと同行避難することが環境省のガイドラインとして示されるようになりました。
今回の熊本地震の際にも多くの方がペットと一緒に避難をされています。
ペットとの同行避難をする際に一番困るのは、他の方への配慮ではないでしょうか。
ペットと一緒に避難できたとしても、ペットが吠え続けてしまったり、他のペットとケンカしてしまう子であれば
避難先に居続けることが難しくなってしまいます。
普段は、家の中で飼っているので、さほど困らないことであっても、いざという時に困ってしまいます。
「マテ、オスワリ」などの基本的な事柄だけでなく、普段からケージに入っておとなしくしていることができる訓練や、
他の犬たちとも仲良くすることができる協調性を身につけさせておくことがとても大切です。
3ペットの防災グッズの備え
災害時に優先されるのは、まず人命の救助です。残念ならが、ペットはその次となってしまいます。
環境省の災害時におけるペットの救護対策ガイドラインでは、
避難所にペットの救援物資が届くまで持ちこたえるため、最低でも5日分のペット用備蓄品が必要だと言っています。
防災グッズは家に備えてあっても、ペット用の防災グッズはご自宅にあるでしょうか?
以下はガイドラインより抜粋した、優先順位の高いペットの備蓄品例です。
ご家庭のペットちゃんに合わせて日頃から準備しておくことが重要です。
◎ペットを避難させるために必要な避難用品
犬の場合 ● 首輪とリード(小型犬などはリードを付けた上でキャリーバックに入れるのもよい)
猫の場合 ● キャリーバックやケージ(キャリーバックなどの扉が開かないように、ガムテープなどで周囲を固定するとよい)
◎常備品と飼い主やペットの情報
● 療法食、薬
● フード、水(少なくとも5日分[できれば 7 日分以上が望ましい])
● 予備の首輪、リード(伸びないもの)
● 食器
● ガムテープ(ケージの補修など多用途に使用可能)
● 飼い主の連絡先とペットに関する飼い主以外の緊急連絡先・預かり 先などの情報
● ペットの写真(携帯電話に画像を保存することも有効)
● ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
◎ペット用品
● ペットシーツ
● 排泄物の処理用具
●トイレ用品(猫の場合は使い慣れたトイレ砂)
● タオル、ブラシ
● おもちゃ
● 洗濯ネット(猫の場合)など
災害時に必要なのは、水や食料物資だけでなく、万が一はぐれた場合を考えたペットの情報もとても重要です。
普段から備えておくことが、大切ですね。