空前の猫ブームが到来しています。
街中では、雑貨店、アパレル、菓子店いたるところに猫、ねこ、ネコ・・・
お散歩が要らない、一人でお留守番ができる、といった飼いやすさから、一人暮らしでも猫を飼う方は増えています。
2015年には、犬の飼養頭数よりも猫の数が上回ったというデータも出ているそうです。
猫を飼う人が増えている。捨てられる猫も増えている
猫ブームによって猫を飼い始めても、本来、猫とはどういう動物なのか、どのような管理が必要なのかがわからないまま飼育を始めてしまう人も多くいます。
思ったように懐かない、病気になった、飼い主が猫アレルギーだった、などの理由から、無責任にも飼育を放棄されてしまう猫もいます。
また、「猫が好きだから」という理由だけで繁殖を繰り返させた結果、家の中が猫たちが生んだ子猫、さらにその猫たちが生んだ猫で数え切れないほどの猫が増えてしまったというケースもあります。猫の数をコントロールすることができず、衛生的にも管理できなくなり、結果的に飼育崩壊を招くことになります。
猫がどういう生き物なのかを理解し、事前に自分が猫と暮らせるのか(アレルギーの有無)を知ることは、命をあずかる人間としてとても大切なことです。
いざ、猫を迎え入れたら、外に出た時の病気感染を防ぐための予防接種や、避妊手術などの管理が必要となります。
猫も、年々平均寿命が延び、14歳~16歳まで生きる猫も多く、長ければ24歳まで生きたという猫もいます。
一度一緒に暮らしだしたら、長い年月を共にするのです。飼い主として責任をもった管理と、たっぷりの愛情のもとで、猫にはその生涯を全うしてほしいと願っています。
東京キャットガーディアンの取り組み
ふくふくやまの、亡くなったペットのフードやペットシーツなどの消耗品を、動物保護施設に寄付しましょうという取り組み「虹の橋からのおすそ分け」にご協力いただいている1つのペット保護施設に、東京都の「東京キャットガーディアン」があります。
シェルターの運営はもとより、猫の保護・飼育・譲渡活動、高齢者が飼育していた猫を引き取り、里親さんへと譲渡する活動など、様々な取り組みで、猫の命を守る活動をしています。
ふくふくやまでは、ささやかながら、売上の一部をこちらの活動に支援をさせていただいています。
猫ブームによって、猫も、猫と暮らす人々も幸せになれる世の中になることを願いますが、一方で、人間の都合で捨てられたり、適正に管理してもらえない猫がたくさんいるのも現実です。
保護された猫が、少しでも早く、少しでも多く、新たな里親に恵まれることを祈っております・・・
猫を飼う。猫を買う? その前に考えよう、保護猫のこと
猫ブームに伴い、近所の数件あるペットショップを見ても、「以前は猫ちゃんの生体のコーナーが犬のコーナーの3分の1くらいだったのに、今は半分くらいを占めているなぁ」と感じることが多くなってきました。
人の都合で捨てられ、里親を探している猫がいる一方、ショーケースの中で何万円もの値段を付けられている猫もいます。どちらも、同じ命なのに。
ペットショップで売られている猫も、命あって人の管理下に置かれている以上、誰かに飼ってもらわなければいけません。それがあなたかもしれないし、どなたか別の人かもしれない。
初めてペットを飼う人は、ペットはペットショップかブリーダーから買う、という感覚の方が多いかと思います。
しかし、このコラムを読んでくださった方には、ペットショップやブリーダーのほかに、保護施設の猫を引き取る、という選択肢があることにも気づいてくださったはずです。
どうか、猫を育てたいと思っている方は、「どこから猫を迎え入れるか」ということも、考えてほしいと思います。
保護施設は無料のペットショップではありません!
「私はお金を出してペットショップで買うのではなく、保護施設の猫を引き取ろう!」と考え、行動に移してくださる方もいらっしゃいます。
保護施設の方は、生き物を預かっている以上、休みなく、限られた資金をやりくりしながら保護活動を行っています。
愛情込めて育てると快く引き取ってくれる人がいることは保護施設にとって、とてもありがたいことです。
ですので、ぜひ保護施設の子を引き取りたいと考えてくださっているかたは、お近くの保護施設まで連絡をしてみてください。
各自治体で、休日譲渡会などを行っている場合もありますので、市政だよりや新聞等をチェックしてみるのも良いかと思います。
しかし、その一方で、どの保護施設においても、保護施設を無料のペットショップのようなつもりでのぞきに来る人もいるそうです。
「どの子にしようかな~♪かわいい子がいないから今回はやめておこう~♪」と冷やかし半分で来る方もいます。
保護施設で働く方は、大切に育ててきた動物たちが、新しい家族のもとで安全に、愛情込めて飼育されるかどうかを見極めています。
場合によっては、保護施設で新しい家族に面談やトライアル期間を設けているところもあります。
保護施設で動物を引き取る際は、施設でこれまでペットをお世話してくれていたスタッフの方への敬意と感謝の気持ちを持ち、
責任を持って命をあずかりたいものです。