骨壺といえば、白い陶器製の骨壺を思い浮かべますが、中には木製やステンレス製などの材質も存在しています。
ふくふくやまでもご火葬の際には、白磁の骨壺だけではなく、木製タイプのお骨壺をお選びできる様にご用意しております。
お骨壺を選ばれる際によくお客様から、
どの骨壺が遺骨を保管するのに適しているのか
聞かれることがあります。
結論から言うと、長期保管という観点において適しているのは白磁の骨壺です。
もちろん、それぞれの骨壺の素材によってメリット・デメリットがあり、木製の骨壺を選ばれる方もたくさんいます。
本記事では木製と白磁の骨壺の違いやそれぞれの特徴、選び方などについてご説明します。
木製・白磁『目的にあった骨壺を選ぼう』
骨壺を選ぶ際には、火葬後にペットのご遺骨をどの様に供養するかによって骨壺を選ぶと良いと思います。
具体的には、
遺骨を1年以内には埋葬する場合には木製タイプ
それ以外の場合、
埋葬の予定がない、長期で自宅に安置する場合には白磁の骨壺
をオススメしています。
埋葬しやすい木製骨壺
木製骨壺の良いところは遺骨を骨壺から空けることなく、木製骨壺をそのまま埋葬することが可能なことです。
木製なので、土に埋めれば自然に還っていきます。
白磁の骨壺の場合、自ら蓋を開けて遺骨を骨壺から出す必要があるため、ご自身で埋葬されるという方にとって心理的負担がある場合があります。
骨壺をいつか処分する時を考えて
また、納骨や埋葬後に、骨壺を処分をするという場合にも木製は白磁陶器と比較して容易です。
弊社の木製骨壺は四角い木箱なので表面の紙を剥がせば一見して骨壺とは分からない様にしています。
もし、自宅で陶器の骨壺をご自身で処分されるなら、自治体の指示に従った処分を行いましょう。
また、骨壺という特性上、いかにも外見が骨壺らしいものは形が分からない様紙に包んだり、細かく割ってから処分するのがマナーです。
骨壺は遺骨を入れる容器であり、位牌の様に魂が宿ると考えられているわけでもありませんが、
自分で処分することに抵抗がある方も多いかと思います。
そういった際には、火葬を依頼した霊園やお寺に相談して引き取ってもらうのも一つの方法でしょう。
遺骨をカビから防ぐ
日本の湿潤な環境下では残念ながら長期間、遺骨を自宅安置しておくと遺骨にカビ生える場合があります。
カビがどれくらいで発生するかは、安置されている環境によって様々ですが、経験上ご火葬から一年以内の自宅保管されていた骨壺にカビが生えているという事例はほとんど見たことがありません。
一年以内には埋葬されるという場合、木製骨壺に納めていても全く問題ありません。
また、遺骨には長期の時間を経てカビが生えることもありますが、基本的に焼骨とは一度火でほとんど滅菌された状態でありカビが生えやすいものではありません。
数年、数十年という単位でご自宅に遺骨を安置されるとお考えの方は、カビを防ぐ対策も考えておくと良いのかもしれません。
では、どの様にカビを防ぐのが良いのでしょう。
カビを防ぐためには、外気と完全に密閉した空間で低湿な環境を保たなくてはなりません。
木製の骨壺の場合、蓋をすれば密閉されるのではと考えてしまいがちですが、
木部の蓋を完全に密閉したとしても木部は外表面からも環境中の水分を吸湿します。
そのため木製の骨壺を完全にカビない様にするのは一般の家庭では少しむずかしいかもしれません。(もちろん防カビ処理や塗装をした木製品であればこの限りではありません。)
一方で白磁の骨壺は素材自体に透湿性が全くないので、蓋と容器本体の間を完全に密閉して内部の低湿環境を維持できれば理論上カビが生えることはありません。
ただ何もしないと、白磁の骨壺も蓋の隙間から水分やカビの胞子は自然と入り込んできます。
それでも、その子の生きた証に絶対にカビは生やしたくない、心配という場合、白磁の蓋と容器の隙間をテープで密閉して吸湿剤を中に入れておくと良いです。
パッキン付きの骨壺や、既存の白磁を使用しても簡単に密閉、除湿、カビ予防ができるつぼピタという商品もあります。
骨壺の素材を選ぶ際のメリットとデメリット
落とした時に割れやすい
内部に湿気が溜まると水分が抜けにくい
処分に困る
調湿性がある
木製部分がカビることがある
処分が容易
弊社のアトリエには、後日埋葬するために骨壺の移し替えにきたり、
散骨のためにパウダー状にして水溶性の袋に入れ替えたりする方、
サイズが大きすぎるからと小さい骨壺に替える方、
同居の猫ちゃんが倒して割ってしまったからと急いで新しい骨壺を買いに来られる方
など様々な理由から新しい骨壺を買いに来られています。
まだ先のことは考えられないという時はとりあえず、白磁の骨壺に納めてゆっくりと時間をかけて検討するのも良いかもしれません。