『こんな人余りいないかと思うんですが…愛犬の骨壺を枕元に持ってきて一緒に寝てるんです。』
愛犬のご葬儀を終えられて1月ほど経った頃、アトリエに足を運んでくれたご家族様から遠慮がちにこんなお話を伺いました。
ペットが亡くなってからの毎日、いつも布団で一緒に寝ていた頃と同じように骨壺を枕元に持ってきて一緒に寝るそうです。
家族にもやめなよと言われてしまい理解してもらえないようで、『ペットロスなんです。』とお辛い胸の内をお話しくださいました。
ペットの遺骨を抱いて寝る行為は、他人から見ると行き過ぎた愛情のように感じるのかもしれません。
あるいは、深い悲しみを和らげるためには、亡くなられたペットちゃん以外のことへ関心を向けて欲しいからという考えかもしれません。
『骨壺を抱いて寝たい』
私は、その気持ちはとってもよく分かります。
愛しているペットの生きた証です。
たとえその姿がなくとも、その子をそばで感じていたいという思いはとても自然なことだと私は思います。
本記事では、ペットの骨壺と寝るのはオカシイの?というテーマについて、考察してみたいと思います。
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ペットの遺骨と一緒に寝るのはオカシイのか
常識とは18歳までに蓄えられた偏見のコレクションに過ぎない。
“Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen.”
アインシュタインの言葉です。
己の中に正しさや正解を求めたアインシュタインは、時に周囲からは理解を超える奇異な存在として見られることもあったのかもしれません。
彼からすれば、当時の常識とはいかに偏見に溢れるものだったかを言い表した言葉だったのでしょう。
時代や、文化や社会が違えば、正しさや価値観は変わります。
皆がやっていることだから、それが普通。自分の周囲がやってることを外れれば異常や奇行と捉えられてしまう。
では、”ペットの遺骨と一緒に寝る”ことはオカシイのでしょうか。
マイノリティは常に肩身が狭く理解されにくいのは世の常です。
自分の中に正しさや価値観があれば周囲のことを過剰に気にする必要はありません。
骨壺を抱いて寝ることがあなたにとっての心の平和であり、安らぎであればそれでいいと私は思います。
あなたの行動が”オカシイ”かどうかは周りの意見によって決まるのではなく、自分自身の価値観によって決められるべきでしょう。
実はペットの遺骨と寝ているという人は多いかも
ペットの骨壺と一緒に寝たいと思う理由には、きっと
愛するペットと過ごした姿を思い返したい、そばにいることを感じたいと思う気持ちが根底にあるからでしょう。
その子が膝の上にのってきた感触、無垢で純粋な笑顔、柔らかな毛並みを撫でる情景は
その子が遺してくれた宝物のように、心の中で思い出すだけで安らぎを与えてくれるはずです。
それでもなんとなく他人からどう思われるか不安に感じてしまう方もいることでしょう。
どのくらいの人がペットの骨壺と一緒に寝ているかの具体的な人数は分かりませんが、実は亡くなったペットの骨壺と一緒に寝ているという方は結構いるのでは?と私自身は感じています。
ペットを亡くされたたくさんの方と接する中で、ペットの骨壺を抱いて寝ているんですとお話しくださった方が実はたくさんいらっしゃったからです。
本当に一緒に寝るのは難しいから、枕元に置いて寝ていますという方。
寝る前に骨壺に毎日声をかけているという方。
骨壺を抱いて横に寝てるから遺骨が中で動いて、多分細かくなっていると思いますよ。と話していた方もいます。
また、実際にはペットの遺骨と寝てはいないけれど、少なくともその気持ちはわかるという人は沢山いるのではないでしょうか。
この記事をお読みくださった方の中で、もし、”私も一緒に寝ているんです”という方がいらっしゃれば是非コメントに残してください。
きっと、私ってオカシイんじゃないかと不安になっている方にとって気持ちの支えとなってくれることと思います。
骨壺と一緒に寝ることの問題点
骨壺と一緒に寝たいという気持ちはわかるけど、やっぱりちょっと難しいと感じる問題点についていくつか挙げてみます。
1つ目は、骨壺を傾けると中の遺骨が散らばったり崩れたりすることです。
蓋がしっかりと密閉されているのであれば骨壺から遺骨が出てくることはありませんが、大抵のお骨壺は蓋は壺の上に載っているだけなので、当然傾ければ中身が出てきてしまいます。
蓋の周囲をテープなどで巻いて密閉すれば一応は大丈夫ですが、遺骨を形あるまま残しておきたいと思う方にとっては骨壺を頻繁に動かすことで遺骨が崩れていってしまうことに抵抗がある方もいらっしゃいます。
2つ目は、硬く冷たい骨壺を抱いて寝るのことへの抵抗感です。
寝るときに抱くなら、柔らかくぬくもりを感じられるものと一緒に寝たいですよね。
冷たい骨壺を抱くのはやっぱり少し悲しい気持ちになってしまうという気持ちも分かります。
また、もしも寝ている間に落としたり、体の下で潰して骨壺が割れてしまったらと思うと実際に寝るのは難しいと思うかもしれません。
3つ目は、周囲の人から理解が得られにくいという点です。
『私、ペットの遺骨と寝ているの。』
小説のタイトルにありそうなキラーフレーズですが、突然言われたら、どういうこと?と聞きかえされること間違い無いでしょう。
前述の通り、マイノリティは認められにくいのが今の世の中です。
でも、答えは常にあなたの中にあると考えれば何も怖くはないはずです。
そして、自分の周囲に良き理解者となる仲間がいればそれが常識であり、それでいいのです。
上述のペットの骨壺と一緒に寝る問題点をまとめると以下のようになります。
1 骨壺が傾くと遺骨が散乱する
2 硬い骨壺を抱くことの抵抗感
3 周囲の理解を得られにくい
これらの問題点を解消できれば、大見栄をきって、社会の若干冷たい目を気にすることもなく
自由に愛するペットの遺骨と添い寝して、行ってきますの声をかける癒しの毎日を送ることができるのではないでしょうか。
そんなことを考えて、ついに出来たペットの遺骨を納められるぬいぐるみ”ペフモ”について紹介します。
ペットの遺骨と一緒に寝ても違和感のないぬいぐるみ ”ペフモ”
理解してもらえる人にだけ、欲しいと思ってくれる人にだけ届けられればいい。
そう思って制作したぬいぐるみ”ペフモ“です。
枕元に置いても、一緒に添い寝しても大丈夫な遺骨を納められるぬいぐるみのペフモは、上述のような骨壺と一緒に寝る際の問題点をクリアしつつ、可愛らしい姿でこれからもそばに置いておくことができます。
骨壺のまま家に置いておくのは悲しい気持ちになってしまうという方もいらっしゃいますが、可愛いぬいぐるみの姿であれば、お部屋にもすんなり馴染んでくれます。
ペフモは、遺骨をサラサラのパウダー状にした後、真空パックして人形の中に納めます。
柔らかなぬいぐるみはギュッと抱きしめても、横に倒したとしても遺骨が溢れることも無く安心です。
いつか自然に還す日がくればパックの封を開けて簡単にサラサラと海や土に撒いてあげることもできます。
また、遺骨を真空状態で保管することができるため、骨壺のままだと心配な湿気やカビの問題も解決でき安心です。
遺骨はお店までお持ち込みいただいてパウダーにした後、ペフモにお納めすることもできますし、遠方でお越しになられるのが難しい場合は郵送で遺骨をお送りいただいてペフモに納めてお返しすることもできます。
私も一緒に眠ってます。
いつも一緒に居ないと不安です。
愛犬を亡くして1年経ちましたが、毎朝毎晩ごはんとお線香あげて、誕生日にはケーキ、毎晩枕元に骨壷を置いて触りながら寝ていますよ。